今回は研修旅行で見学した静岡県富士世界遺産センターについて感じたことを書いていきます。静岡県富士世界遺産センターは富士山を世界遺産として後世に伝えるための文化施設であり2017年に開館しています。設計は坂茂建築設計です。
まず、みなさまにお伝えしたいこととして富士世界遺産センターは山梨県にもあることをご存じでしょうか。私たちは間違って山梨県の施設にも行きました。どちらもすばらしい施設ですが、行くときは注意してください。改めて翌日の早朝に静岡県の施設に行きました。当日は天気も晴れており富士山もきれいに見ることが出来たため、これはこれで良い思い出になりました。
さて、建築のお話になりますと、まず外観と外構にインパクトを受けました。木格子による逆さ富士の形に表現された繊細なファサード、その前面に水盤が広がり外観が写り込む姿に、なぜか自然の壮大さを感じました。水盤の写り込みによって空間が広がって見えるせいでしょうか。
施設内は見学通路があるのですがこれにも驚かされました。見学通路は1階から螺旋形状のスロープとなっており、ぐるっと回りながら屋上まで上がるルートとなっています。通路の途中には富士山の歴史や自然が感じられる展示物・映像・BGMが流れており、まるで登山しているかのような仕掛けになっていました。体を動かしながら展示物を見るという動と静を合わせた体験型の施設でした。