ササヤマ 本社工場／2017

鳥取県にある精密プレス金型、機械加工部品の設計・製造を行う企業の本社工場である。高い技術力でグローバル企業を目指すために、それまで分散していた拠点を集約し、業界トップクラスの設備を有する先進的な工場をコンセプトに設計を行った。敷地内の建物は事務、設計部門が入る3階建ての本社棟と、用途が異なる組立・プレス棟と精密加工棟の２つの平屋の工場からなり、それぞれが効率よく連携出来るよう配置を行っている。組立・プレス棟には作業効率を重視し、上段の天井走行クレーンと下段の片脚橋形クレーンを有する余裕ある作業スペースを確保した組立エリアと、順送プレスとしては国内最大の1600t、1000t、600tのプレス機を有するプレスエリアからなり、設計部門との密な連携が可能となるよう本社棟と繋げた配置としている。精密加工棟は外気や振動等、他からの影響を受けないように、敷地中央を走る通路を挟んだ配置とし、業界初となる横型マシニングセンタを６台連結した自動生産システムを有する機械加工部品を製造するための24時間稼働が可能な恒温工場になっている。外壁には、それぞれの特性に合わせて、本社棟はデザイン性を考え金属サイディング張り、組立・プレス棟は遮音性からALC板、精密加工棟は断熱性を優先して金属断熱サンドイッチパネルを採用しながらも、それら全体が調和し、先進性を感じさせるシャープなデザインとしている。