DMG森精機 合歓の郷保養所/2003

建物概要

建物名称 DMG森精機 合歓の郷保養所 
発注者  株式会社 森精機製作所
所在地  三重県
用途  保養所
構造/階数  RC造・地上2階
延床面積  1,256㎡

設計主旨

三重県浜島町(現志摩市)の別荘分譲地に建つ、企業の保養所である。敷地リアス式海岸の半島部、やや小高い緩斜面にあり、進入路のある斜面上部にエントランス・廊下、展望の開けた下部に宿泊室・ラウンジを配した。分譲地内の協定による、境界線後退・高さ制限を守り圧迫感を軽減するため、2階建勾配屋根の建物とした。伊勢志摩の比較的温暖な気候を地中海沿岸に例え、外観は左官仕上の塗り壁に洋瓦、化粧タイル、丸い窓をアクセントにして仕上を洋風とした。エントランスに入ると正面にフロントカウンター、右に片廊下型の宿泊室、左に食堂を兼ねたラウンジ・特別室・娯楽室のある共用部に分かれる。中央のスタッフ関係諸室により、2つのエリアが区分され、共用部の喧騒が宿泊室まで届きにくい配置となっている。白い左官壁で内部を仕上げ、鋳鉄製のクラシカルな金物を用い、落ち着いた色のフローリング敷きにより、穏やかな時の流れを創り出している。ラウンジには暖炉も設置し、ゆったりとくつろげる空間が演出されている。非日常的な憩いのひと時を、過ごしてもらえるよう配慮した。