玉手山学園 高校本館/2017

建物概要

建物名称  玉手山学園 高校本館
発注者  学校法人 玉手山学園
所在地  大阪府
用途  高等学校
構造/階数  S造・地上8階
延床面積  6,296㎡

設計主旨

「関西福祉科学大学高等学校本館」は既設校舎の老朽化に伴い、同位置に建替えが計画された。そのため、平面的なひろがりには制限があり、必要となる教室を配置すると、従来の中廊下型では、採光、通風、音環境等様々な問題がでてくることが想定された。そこで、従来の中廊下型の中央に半外部空間となる中庭を設けた「ライトコア型」の平面プランを提案した。このライトコアは、やわらかで均一な自然採光、自然通風が確保され、対面する教室との音の緩衝帯ともなり、環境豊かな学習空間を創造する。また、ライトコアに廊下が面することで、上下階の視覚的・空間的なつながりや、コミュニティスペースが生まれ、開放的な建物になる。教室においても開口部を大きく確保し、外部には垂直・水平フィンを設けることで、開放的な空間をつくると共に日射を遮り、熱負荷をおさえる計画としている。明るくゆとりのある環境豊かな学習空間により、校訓である「明朗・誠実・友愛」の心が育まれることを期待する。

「建築ジャーナル2017年6月号 学校建築特集掲載」